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「サチってなーんだ」
やっぱり、と思った。
この問題を僕は知っている。
かれこれ63回目の同じ問題だ。
問題の内容は酷く簡単で、答えもとてもシンプルで。
痛み出しそうになる頭を抱えて、僕は投げかけられた問いの答えを述べる。
「サチなんて、ただのジャンキーだよ」
「正解だ、おはよう俺」
満足そうな声が響いて、暗闇に日が差した。
また全てを忘れて、サチを失ったあとの日々に戻ろう。
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