逃れられぬ鎖

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 「壁の花じゃ勿体ないぜ。   せっかくのパーティーなんだから、楽しめよ」  アダムがあざとく一人でいる僕を見つけ、近寄ってきた。  彼から遠ざかるように、後ずさる。  「ほっといてくれ。僕に近寄るな!」  「大声出すと、不審がられるぞ。   スペンサーおじ様の立場も悪くなる」  アダムは、もう僕の弱みが父であることに勘付いたようだ。  口を閉じた僕の手をアダムが掴み、引っ張った。  「面白いもの、見せてやるよ」
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