旅立ち

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 偶然の再会に嬉しそうにニコニコするルカに、僕は別れの言葉を告げた。  「ルカ……   突然だけど、ウィーンに留学することになったんだ……モルテッソーニから誘われて。   半年後には、シューイチもそこで暮らすことになってる。      だから、キートン校には戻らない。   ルカとも、会うのはこれが最後だ」  「え、マジで!?   憧れのシューイチに会えるんだな!ラッキーじゃん、レオ!!」  深刻な声音で告げた僕に対し、明るく間の抜けた声が高らかに響いた。  本当に、僕の言ってる意味が分かってるのか?  なんの疑問も持たず、無邪気に僕の留学を喜んでくれるルカを見て、心配していた事が馬鹿馬鹿しく思えてきた。
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