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「なぁ、アダムたちはレオが留学すること、知ってんのか?」
心臓を突き刺す様なルカの一言に、グッと喉が詰まった。
ルカに他意がないことが分かっていても、もしかしたら彼らとの事に気づいているんじゃないかと考えてしまい、背中に寒気が走る。
ルカに表情を見られないよう、俯いた。
「あいつらにも……誰にも、僕がウィーンへ行くことは話さないでくれ」
「え?まぁいいけど。
どうせ俺もキートン校にいるのはあと一週間だしさ。
あーあ、出来るなら残りの期間レオと一緒に過ごしたかったなぁ」
僕だって、キートン校で普通の学生生活が送れるものならそうしたかった。
学業に励み、監督生となり、父に誇りに思ってもらえるような学生に、なりたかった……
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