500人が本棚に入れています
本棚に追加
/267ページ
それは、雷に打たれた程の衝撃だった。
まるで、今まで開いていなかった鼓膜が貫通し、全身に浸透して心にまで染み込むような感触だった。
ピアノはただ音を鳴らすためのものじゃない。
心を伝え、響かせるためのものなのだと、シューイチに教えられた気がした。
彼の演奏に憧れ、彼のようにピアノを弾きたいと思った。
いや、そう願った。
その日からシューイチは、僕の憧れであり、目標となった。
最初のコメントを投稿しよう!