第4章

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テヨンは僕の髪を耳にかけ もっと深く吐息を吹き込むように続ける。 「それで、この間はできなかったことしますか?」 答えようにも声さえ出なかった。 「先生?」 言葉にされると自分が求める事が ひどく背徳的で卑しいものだと分かって 返事が出来ないのだ。 「だって……」 出会った日とは違う。 テヨンはもう知らない誰かではない。 僕が仕事に行けば毎朝教室に座っているヤツだ。 「そんなに悩まないでよ」 「え?」 僕がきっと笑ってしまうほどシリアスな顔してたんだ。 テヨンは呆れたように苦笑いすると言った。 「タクヤさんがお客さんなんだから、イヤなら電気消して寝ちゃえばいいんだよ」
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