2、賭けクズパーティー、結成

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2、賭けクズパーティー、結成

ロミオは兵士に促されておそるおそる地下室への階段を降りていく。ここはこの兵士の家の地下室だろうか。辺りは薄暗い。 扉を開けると、ロウソクに照らされた二つの顔が見えた。 「よし。これで役者が揃ったな」 兵士は明るい声でそう言った。 「リュウ、ランディ、待たせたな」 兵士は2つの顔にそう呼びかけた。この2人の名前だろうか。 「よし、3人ともこっちへ来い」 リュウとランディ、そしてロミオは促されるまま部屋の中央にあるテーブルへと向かった。 「俺はルナパレス王国の歩兵部隊長をしているハインだ。これからお前らにはワーウルフ退治をしてきてもらう」 「ちょっと待て。約束が違うじゃねぇか!」 ハインの言葉に対しリュウが怒鳴り声を挙げた。無理もない。リュウは命の保証だけはする、と言われて連れてこられた。ワーウルフとは鋭い牙を武器として備えている狼。その牙はほとんどの物を噛み砕くと言われている。そして噛まれた者の命が仮に助かったとしても、その牙には毒があり、その結果噛まれた者はワーウルフに転身してしまうと言われている。そう。ワーウルフ退治は命がけ。リュウからしてみれば約束が違うのだ。 「言った通りギャング連中から助けてやったではないか。そしてここにこうしてかくまってやっている。十分命の保証はしただろう」 ハインの返答に、リュウはただ舌打ちをするしかなかった。 この兵士が言うように、リュウはギャングに追われていた。というのも、街のギャングから150万ゴールドの借金し、それを踏み倒して逃げていたのである。借金の原因はカジノのスロット。これだけの大金だからギャングも回収に必死で、街のいたるところにお尋ね者のビラが貼り付けられているほどなのだ。いくらリュウが鍛錬を積んだ武闘家といえど、命知らずのギャングの集団相手には逆立ちしたってかなわない。
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