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ちょうど箸休めにライチジュースを飲んでいた旭日は、ストローを口から離して肩をすくめた。
「内定もらってからはちょいちょい連絡送ってたんだけど、最近はそんなに」
それだけ言うと、旭日はパスタとの格闘を再開させた。
お腹の膨れはすでに限界に達しているけど、残してしまうのはもったいない。どうせあと何口かで完食だから何とかいける。
そんな旭日の苦心をよそに、亜由佳が話を続けた。
「でも詩織ちゃんって、大学院はこっちなんだよね?」
「『受かればの話だから』って言ってたけどね。滑り止めはもう受かってるけど、本命の試験はこれかららしいわよ」
「えー、詩織ちゃんなら余裕だよ!」
その場にいない友達の話で盛り上がってしまうのは女子会あるあるだ。悪口が出てこないだけタチは悪くないということにしてほしい。
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