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「うわああああみくちゃん最高だああああ結婚してくれええええええええ」
二千人を満員にして、その日のライブも大盛り上がりだった。
ライブ終わりに最前列のA席の人間がつぶやいた。
「なんか、色っぽかったな、今日のライブ」
「ああ、変わったよ【類推キャロライン】。十五歳なのに大人のフェロモンがむんむん
だったというか、エロかったぜ」
「あの時ファンやめるとか言ってごめんよー! 一生ついて行くよ【類推キャロライン】
!」
前回のライブとは打って変わって聞こえてくるのは絶賛の嵐。中には「もしかして、ヤ
ったんじゃね?」と言う声も聞こえてきたが、それも「はあ? なに言ってんだお前ブッ
とばされたいのか? 十五歳の女の子がセックスなんてする訳ねーだろうが!」という純
粋な援護の声でかき消されていた。
舞台袖で聞いていた二人は口に手を当て、お互いに喜び合った。
「やったねみく!」
「やったねお姉ちゃん! やっぱり処女を捨てて正解だったよ。聞いた? 『大人のフェ
ロモン』が出てるって!」
「聞いた聞いた! みく、これからのライブ、もっともっと頑張ってお客さんを喜ばせて
いこうね!」
「うん!」
「ところで、今日はどうする?」
「もちろん、今日も三月さんとたくさんセックスしましょ!」
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