0人が本棚に入れています
本棚に追加
/11ページ
そ、その『大人っぽさ』とやらを手に入れて、さらなるブーストをかけていかないといけ
ないと思うのよ!」
「……そうね。確かにわたしもそう思う」
「じゃあ、どうしたらいいのかしらね、みく、何か思いつくことはある?」
みくは答えに迷い、首を傾げた。
「うーん、今すぐには思いつかないかなあ……ライブ終わりで疲れてるし、頭が働かない
よお」
「そっか……」
ありすは残念そうな様子を見せた。
コンコンコン。
「「はーい」」
ガチャッ。
「あ、どうもお疲れさまです」そう言って楽屋に入室してきたのは同級生でもあり、【類
推キャロライン】の現場マネージャでもある、帽子屋りこだった。
「あっ、りこちゃんお疲れさまー」
「ありすさんお疲れさまです。バスの準備が整いましたので、お呼びしました。もう出発
準備は出来ていますか?」
「あっはい、大丈夫です。いつでも行けますー」
「わかりました。では、先にバスでお待ちしておりますね」
バタンと音を立てて、りこは楽屋から出て行った。
「ね、今日はもうライブでへとへとだしさ、とりあえずそのことを考えるのはここまでに
して、明日またりこさんに相談してみようよお姉ちゃん」
ありすはうんと頷いた。
「そうね。リフレッシュしてからまた考えましょう。じゃあ、さっさと楽屋を出るわよ」
「はーい」
最初のコメントを投稿しよう!