0人が本棚に入れています
本棚に追加
/11ページ
二人はライブハウスを後にした。彼女たちはその日、夢の中に落ちる瞬間まで「大人に
なるためにはどうすればいいのか」を考えた。
~学校で~
【類推キャロライン】のチーフマネージャであり同級生である三月愛兎は女装をして、
ここ鏡乃女子高校の女生徒として通学している。
もともと体の線が細く体型が女性的な彼は、さらに爆乳胸パッド、黒髪セミロングのか
つらを着けて、初見ではまず男性とは気づかれない風貌だ。
鏡乃女子高校には「女子高のため基本的に女性しか通学出来ないが、男性と周りに気づ
かれない程度の女装をしている場合は例外的に認める」という風変わりな校則がある。彼
はそれにのっとって特別に通学を認められていた。
なぜ彼は女装をしてまで女子高に通っているのか。それは【類推キャロライン】のアイ
ドル二人の身近でチーフマネージャとしての役目を務めるためだ。少しでも彼女たちのこ
とを知るためだ。あくまで仕事の一環として女子高に通っている。
そんな彼が問題にしていることがある。性的な問題だった。
ふと周りを見渡せば、うららかな女子高生が花園のように辺り一面に広がっている。
どこからかいい匂いも漂ってくる。
ある女子は無防備にスカートをめくって下敷きで扇いで下半身の汗を乾かそうとする。
最初のコメントを投稿しよう!