再び侵入者

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家に帰りついた頃には日が半分程沈んでいた 色々あって疲れたし少し汗かいたから今日はお風呂に入ろうかな そう思ってお風呂の準備をしようと風呂場に行くと、何故か中から灯りがこぼれている あれ?風呂場の灯りつけっぱなしで出掛けたっけ いや、出掛けたのは昼間だったから灯りなんてつけてるはずないのに 不思議に思って風呂場の戸を開けると ーーカラカラ  「あっ」 ーースパンッ 私は無言で戸を閉めた そしてそのまま戸に背を向けて立ち、戻ろうとすると後ろから戸が開く音が聞こえ、肩にずしりとした重みを感じた 下を見ると首に腕がまわされていて後ろから抱き締められている事がわかった  「やっと帰ってきたね」 耳もとで囁かれてくすぐったいので少し身じろぐが首にまわされている腕が邪魔で動けない 私が腕から抜け出そうともぞもぞ動いていると、耳もとでクスクスと笑う声が聞こえた
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