SAVE2

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私は右腰の小さな鞘に刺さっている剣を手に取る。その剣は新品で何でも切り裂けそうな刃と木の持ち手を組み合わせていた。なるほど、そういうことか。 「犯人分かりました」と私は言う。 「急にどうしたの?」とエマちゃん。 「俺は彼女を触ってエマに逝かされたのはいいんだよ?」と匠。 「二人ともこの凶器をよく見たまえ」 彼女たちは私の持っている剣をじっと見つめる。私はそのまま話し続ける。 「つまりこの凶器を使って人などを殺していく。つまり我々にリアルでの殺人の欲求ストレスを解放させるために作り上げたのだろう。かと思ったら違うんだ。これは共犯なんだ。主犯はこのゲームの制作に関わった人たち、そして私たちは彼らの犯罪に実践という意味で手を貸してしまうんだ。なぜならこれが実践に使える殺人の練習場なのだから」 私は得意気に二人に話す。するとエマが反応する。 「わぁ、すごーい。さすが~」 「いや、待て。その論に気になることがある」 拍手をしているエマを横目に両手を組んだ匠がそう言う。 「ふむ、何かね?」 「もしこれが殺人の練習として方法などを探すという点ならば、まぁ、納得はしたくないけどできる。だがしかしだ。そもそもこんな開放的な場所が現実にあるか?それにこの世界にはいないようだが、警察だって現実ではいる。他にもたくさんな。さらに言えば現実的にこんな剣が手に入るか?せいぜい包丁かナイフだろ?それに人を殺したらこの世界では復活できるけど、現実ではできないんだ。そのせいで法律などで裁かれる。他にもありそうだが、そこまでないと殺人の練習とは言えないんじゃないか?」 私はそう言われて驚いた。頭脳ゲームを何なりとクリアしてきた私にこんなにも見落としがあるとは。彼が育成ゲームの中に含まれている建築系のゲームにそういう知識が養えたとでもいうのか。高校の成績が下の一番目から下の十番目の間を上下に行き来している成績の彼に負けたとでもいうのか。ほぼ平均点の成績のエマと常に成績トップの私が彼に負けたというのか。そうなんだな、あぁ。 『君は精神をパーティーメンバーにえぐられて他界した』 気が付けば画面が黒くなり、その赤字がぶわっと現れる。 「お前こそ何してんだよ、再起」 私の視界は晴れて目の前に彼らが現れる。どうやら復活したようだ。
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