Obstruction(Ⅰ)

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 「相変わらず、大樹のエンジンはノンVTECやのに、良え音してはるわ」  ルナはそう言って、ソフトボックスに入った残り僅かの曲がってよれたLUCKY STRIKEに火を点けた。  直後、ルナは側に居た綾を顎で使う。  「モタモタしとるとサツが戻って来るで。  早ぉ行きや」  「う、うん・・・!  行ってきます!」    綾もメタリックを散りばめられたミッドナイトパープルに染まる小型の3ドアハッチバックの車へ乗り込む。    大樹に続いて、綾が倉庫から出発した。  先程の大樹の車より、力強いサウンドで加速して行く。    「さぁ、馬鹿とハサミは何とやら・・・    馬鹿どもが行きよった・・・  本命はウチっちゅうこと知らんでな・・・」     
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