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「……さて、眠くなって来たし先に宿屋戻って寝るか…」
「今日は寝かせませんよ、王子…」
「ひっ!!も、もう戻ったのか。早かったな、グレイ。うん?寝かせない?」
グレイはいつの間に戻って来ており背後にいたのかとルディアはビクッと体を跳ねさせる。そして彼が放った言葉が理解出来ずに首を傾げた。
「王子はまだ私にあれをやらせたらどうなるか…ご理解頂けていないようなので……今日はきつめのお仕置きです」
にこやかに笑みを浮かべるグレイだが今回ばかりは青筋が立っている。般若のような顔にルディアは戦いた。
「いやいやいや!?あんなのほんのジョークだよ!冗談だって!いやぁあああ!離してぇぇぇ!」
首根っこを掴まれルディアは引きずられていく。いつも以上にぶちギレるグレイに完全に彼は怯えている。
悲壮感たっぷりに叫び声を上げるルディアを町人は不思議そうに見送っていた。
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