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「私は王子が眠れるように添い寝と本の朗読をして差し上げただけですよ」
「腐の女子が好きそうなメッチャヤバな本を耳元で朗読されたら普通の健全な男の子は眠れませんよ、グレイさん」
何でそんな物持ってんだと、ルディアはジト目でグレイを見る。
「おや、あれはお気に召さなかったんですか?ではこの“肉棒で朝まで愛して”の方が宜しいですか?」
「止めてぇ!それ題名からしてヤバイやつ!本気のヤバイやつでしょ?!……あ…うわ…ヤバイ…」
再び声を荒げた瞬間、目眩が起きる。カクンとルディアは後ろに倒れそうになる。
「……っと。フラフラじゃないですか。転けて怪我でもされると面倒なので…ほら、背中に乗って下さい」
倒れそうになったルディアを背後からグレイは支える。きちんと立ったのを確認してから膝を屈め自分の背中に乗れと告げた。
「……おんぶって…まぁ…いいか…」
ガキじゃねぇんだからと思ったが結構ガチでキツい。素直にルディアは彼の背に身を任せた。
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