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「……何か…心臓が…変な感じがする…ちょっと苦しいのに…嫌な感じはしない…これは…何だ…」
「お前さ初めてか?こうやって誰かに気持ちをわかって貰うの。まぁそれでも完全にはわかってやれないとは思うけどな。でも、傷つけられんのに慣れるとかはないからさ。誰だって痛ぇよ。…だからこそ、理解して貰えたら嬉しいんだよな」
アカギはこんな感情は知らなかった。彼が知っている感情は
“楽しい” “ムカつく”
“殺したい” “つまらない”
“苦しい” “痛い”
の6つだけだ。悲しいなんて今まで感じたことはないし、嬉しいなんてあるわけがなかった。
どこに行っても悪魔の子と言われ続けてきた。どうでもよかった、自分には関係ない。
そう思ったのは半分で、もう半分は苛立ちだ。
なぜ自分がそんな事を言われないといけないのか。
何もしていなくても、ただそこに存在するだけでそう言われたのだ。
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