悪魔の子と呼ばれた男

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アカギは後ろから再びルディアに抱きつく。グレイより犬化してるなと彼は苦笑いを浮かべる。 ルディアの頬をアカギの唇が一瞬掠めた。 「…っ?!今のちゅーじゃないよな?!アカギって男が好きな人か!?」 グレイの例の本を朗読により、そういう人達もいるのだと改めて認識したルディアは、すっかりパニックである。 「くくっ…何テンパってんのォ?男だけが好きなわけじゃないよ?」 「だ、だよな?ん?どういう意味だ?」 喉を鳴らし笑うアカギを余所に、ルディアのパニックは収まらない。彼の発する言葉の意味すらも正確に理解出来ずにいる。 「男も女もどっちでも。だってオレは バイだからねェ…」 バイ=バイセクシャル。男と女という性別に左右されずどちらも恋愛対象であるという意味。
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