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「マジか!お、俺はそっちの趣味はないぞ!別にお前が両方好きなのは、それはそれで全然構わねえけど。色んな愛が合って良いと思うし、当人同士が幸せならさ尚良いじゃん。でも俺が好きなのは女の子だから!」
「必死だねェ…でも素質はあると思うんだよね、オレの勘はよく当たるんだよォ?」
「怖いこと言うな!」
「だってルディアはそうやって否定はしないからさァ。自分の個々の感情はそれとしても根本からは拒絶してないでしょ?」
自分は男好きではないと全力で否定するルディアに穏やかにアカギは微笑む。
「つか否定や拒絶する意味がわからん。して何になるんだよ。ただその人らを無意味に傷つけるだけだろ。自分がそうじゃないからってその人達を否定したり拒絶したりする資格なんて俺にはない。そんなの誰にもない…はずなんだけどな」
ほんと、嫌になる。なんで差別や偏見は無くならないんだろうな。
なんで皆笑い合って仲良く出来ないんだろう…。
全てを許してお互いを許して歩み寄れないんだろう…。
…人間は複雑で悲しい生き物だな。
ルディアは真っ黒い空を仰いだ。小さいけどキラキラ光るものが見えた。
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