悪魔の子と呼ばれた男

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星だ。暗闇の中でも小さな光でもそれはキラキラと輝く。 綺麗だと思う。きっと誰の目から見てもそれは変わらない。 「……俺さ…世界中から差別や偏見を無くしたい。綺麗事だって笑う奴もいると思う。絶対に出来ないって馬鹿にする奴もいるだろうな。…でもこれは俺の夢であり目標なんだ。アカギ、お前のその髪も瞳も俺はすっげぇかっけーと思う。だからさ、誰に何言われても気にすんな!そのうちそんなもの俺が全部無くしてやるから」 ルディアは歯を見せて笑う。 絶対的に不可能な事も可能にしてしまえるようなそんな明るくて力強い笑顔。 「ルディアなら出来るんじゃない?てか絶対してね?そんな世の中になったら皆ハッピーだろうから」 「アカギもだろ?」 「そうだねェ…その時は一緒に乾杯しようよ。オレとルディアと…おまけでグレイも」 そんな世が本当にくるなら、自分は幸せだと感じることが出来るかもしれない。 アカギは初めてそう思った。
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