97人が本棚に入れています
本棚に追加
一命を取り止めたルディアにグレイは問いかけた。
「なんで…私を庇ったんです…。それに私に罰も与えないで…貴方を守れなかったばかりか貴方に死ぬかもしれない怪我を負わせた私に何故罰を下さらないんですか!」
「なんでお前に罰を与えるんだよ?」
「従者は王子や王を守るためにいるんです!それなのに私は貴方に守られた! 瀕死の傷を負わせてしまったからです!だから…私を罰して下さい!」
「その従者はじゃあ誰が守るんだよ? 従者くらい守れなくて国民が守れるか。お前に罰は必要ない。これは俺が勝手に負った怪我だ」
従者は王や王子を守るためだけにいる。守るためなら命を投げ出しても構わない。
そう思っていたグレイにとってルディアの言葉は衝撃だった。
最初のコメントを投稿しよう!