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「……納得出来ません。私に罰を下さい…お願いします…」
「そうか、ならお前に罰を与えてやる」
「……ありがとうございます。死刑でも何でも…どんな罰でも受けます」
王子の言うことは絶対。でもグレイは自分自身が許せない。ルディアを守れなかった己が。
どうしても罰が欲しい。それで許されようとは思っていない。己の罪が帳消しになるとも思わない。ただ自分を痛め付けたかった。
それで彼の負った傷を己が負えるはずもないのはわかっている。わかってはいるけどグレイは罰を欲した。
その意思を汲んでか、ルディアはグレイに罰を与えると口にした。
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