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「お前に罰を与える。お前さ、俺の家族になれよ」
「…は?あの…仰っている意味がわかりません」
ルディアからの罰を待っていたグレイだが、彼の言葉に訝しげな表情になる。
罰をくれと言っているのにそれでは罰にならない。
「意味も何もそのままだ。俺を家族だと思え」
「…それのどこが罰なんですか?」
ルディアの言葉の意味がわからない。 家族になれは罰ではない。そんなの罰になんかならない。グレイは素直にそう問う。
「お前にとっては立派な罰だろ。従者と王子と言う立場を重視するお前にとってはさ。お前は俺の従者であり、家族であれ…常にな」
彼のこの言葉でようやくグレイは理解した。確かに自分にとっての一番の罰だ。
従者という立場ながらも彼を自分の身内として接しなければならない。
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