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「お父様!お母様!俺、こいつ欲しいっ!こいつ俺と一緒なんだ!こんな酷いことする奴がいる所にこいつを置いておけない!俺の従者にする!良いだろっ?」
俺と一緒とはどういう意味だ…?
お前は俺を必要だと…欲しいと…言ってくれるのか…?
帰ろうと言ってくれるのか……?
色々な感情が溢れてくるのに…ああ…もう…意識が……。
「……お前は俺が絶対助けるから…死ぬなよ!」
少年の声を聞きながら抱えられた温かさに包まれながらグレイの意識は遠退いていった。
しかしそれは死へと向かっているものではない。生きるためのものだ。グレイはゆっくりと瞳を閉じたのだった。
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