離れていても俺はあなたにキスをする

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長い指は美しく。 「目を閉じてなさい。すぐ済む」 「すぐ、ですか」 「ああ、気絶するだろう、遥」 あっさり言われ 私は胸の前で指を組み、目を閉じた。 「ロミオもジュリエットも死ぬ訳だ」 彼は嘆息する。 「縁起悪いからやめてくれ。 胸は隠すな、遥」 美國さんは私の指を取り上げ 愛しげに吸った。 指先が熱くなり、 たとえようもなく、疼く。 「はず、はずか……っ…あっっ」 「“きもちいい”は?」 「んっ。んっ…」 「遥、きもちいいは?」 「き……っ。んっ、んっ、あっっ!」 仕方ない奴だという、甘やかせる声は 私を含み、ややくぐもる。 吐息が霧がかり 私を湿らせる。 懸命に抑えるが つま先から 弦のように張り 私は膝を摺り合わせ 腰の蠢きをなだめるが ついに押さえつけられた。 「遥」 「あ…はああっ」 「落ち着け。まだ、イクな」 「む、無理。無理!」 「…」 指が入る。 「はうっ」 気持ちいい…… 気持ちよすぎる…。 「…~…~っ」 もう、声も出ない。 私は腰を震わせ ねだりながらしがみつく。 彼はすぐさま 私の望みをすべて叶えた。 ゜・*:.。..。.:*・゜゜・*:.。..。 あひみてののちのおもひこそ
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