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エピローグ
目が覚めると、見慣れた天井が広がっていた。
カーテンから柔らかな日差しが差し込む。
体を起こし、部屋を見渡せば、
そこに、あの違和感はもうなかった。
短い廊下の先のドアには、左側にノブがあって、昨日のことは夢だったというように
三面鏡も、ひび1つなくそこにあった。
恐る恐る、近づきその中を覗き込めば
鏡は、怯えた顔を三つ写し、
その奥にも奥にも、同じ顔が続いていった。
そこには1つの例外もなかった。
やっぱり、あれは悪い夢だったのだ。
そう自分に言い聞かせてやると、
三面鏡は、安堵した表情で覆わた。
ふと、目の前の顔に指を這わせ
口元のほくろを何度もなぞる。
これは、右側だったか?
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