エピローグ

1/1
前へ
/6ページ
次へ

エピローグ

目が覚めると、見慣れた天井が広がっていた。 カーテンから柔らかな日差しが差し込む。 体を起こし、部屋を見渡せば、 そこに、あの違和感はもうなかった。 短い廊下の先のドアには、左側にノブがあって、昨日のことは夢だったというように 三面鏡も、ひび1つなくそこにあった。 恐る恐る、近づきその中を覗き込めば 鏡は、怯えた顔を三つ写し、 その奥にも奥にも、同じ顔が続いていった。 そこには1つの例外もなかった。 やっぱり、あれは悪い夢だったのだ。 そう自分に言い聞かせてやると、 三面鏡は、安堵した表情で覆わた。 ふと、目の前の顔に指を這わせ 口元のほくろを何度もなぞる。 これは、右側だったか? 
/6ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加