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男の最後の言葉は「助けてくれ」だった。
以前恋人だった男が足元に転がっている。それを一瞥して歩き出すと、携帯が鳴った。電話の相手は親友のミカ。合コンのメンバーが足りないから今から来れないかと。
了承の返事をして会場であるダイニングバーへと向かった。
雰囲気の良いオシャレな店。
盛り上がる合コンメンバーの中で、一人積極的な男の子がいた。
お酒も入り、ほろ酔い気分で話をしていると、連絡先を交換しようと言われ「でも」と言葉を濁す。
「いいじゃん。彼氏いないんでしょ?俺と付き合ってよ」
「いいですけど……」
唇を寄せ、男の顔を覗き込む。
「私、嫉妬深いんですけど大丈夫ですか?」
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