第4章 大樹との出会い

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「千恵子さん、何処か行きたい所ありますか?」と大樹に言われた私は「とりあえず、悪縁を断ちたいんだけど」と言った。正直、悪縁をおびき寄せているのも全て自分の仕業である事はよくわかっていた。 それでも、私の恋がうまくいかないのは全て神様や運の仕業にしたかったのかもしれない。婚活がダメな女ほど、自分以外の何かのせいにしては言い訳を増やし続けるのだ。 そして、恋の上座の麓にはそういった邪な心を持つ不届き者女子たちがこぞって「結婚できますように」「イケメンと交際できますように」「あの女と別れて、私と彼が付き合えますように」などと呪っているのだろう。 「悪縁を断ちたいなら、祇園の近くにある安井金比羅宮がオススメです。 悪縁を切ってから、清水寺に出向いて地主神社でお守りゲットするのが、婚活女子の人気プランみたいですし」と大樹に言われ「安井金比羅宮って何?」と聞くと「京都で有名な、悪縁を絶つ神社ですよ。 白いお札のようなものが沢山貼り付けてある不思議な場所で、潜り抜ける事で悪縁を絶って新しい縁を引き寄せる事が出来るようになります」 もしかしたら、私も安井金比羅宮で悪縁を絶つ事で不毛な婚活を卒業する事ができるかもしれない・・・。「わぁ、行ってみたいです」二つ返事で、私は大樹オススメの悪縁断ち神社「安井金比羅宮」に行くことになった。 image=508976030.jpg
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