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やっぱり、無理なんだろうなぁ。
未波は、メール室の矢代から届いた「忘年会のお誘い」メールを読みながら、
ポツリと胸の内で呟く。
そして、そう呟かせた原因は、矢代からの文面の中に見て取れる。
『今回は、辻上さんも参加してくれますので、ぜひ米倉さんもいらしてください。』
予定日は、12月19日。
このタイミングで辻上が都合を空けたということは、
その5日後に会うのは無理だろう。
そんな事を思いながら、未波は、パソコンに向かって
大人なOKメールを打ち込んでいく。
だが未波の胸の内は、ひどく複雑だ。
確かに、メール室の面々と会うのは嬉しいし、それはそれで楽しいと思う。
しかし、やっぱり本音を言えば、それ以上に辻上と二人で会いたかった。
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