第一話

5/5
347人が本棚に入れています
本棚に追加
/39ページ
まさか、と思って迷惑メールのフォルダを開いてみると、なんだか怪しげなメールばかり。その中に、ようやく見つけた。 『泰寅おじさんへ』 「あ、これか。ていうか、なんで、俺のメアド知ってるんだ」 「母さんから聞いた」 「容子から?」 「うん」  俺とは疎遠な容子に、メアドなど教えた記憶はないのだが。不審に思いながら携帯を見ていると、翔太が強引に俺の腕を掴んだ。 「とりあえずさ、部屋に入れてよ。俺、夕方からずっと待ってて、すげー寒いんだけど」  そう言われて、ようやっとまともに翔太の顔を見た。確かに、こんなに冷えている中で待っていたせいか、顔が青ざめて見える。俺は小さく舌打ちをすると、自分の部屋のドアを開けた。
/39ページ

最初のコメントを投稿しよう!