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目覚めるとそこは屋外階段の踊り場だった。
ぼんやりと見えているのは、今いる踊り場よりも更に上へ続く階段の、踊り場の裏側。それと、その四角い裏側に遮られた満天の星空。
わずかに隣のものより大きかったり小さかったり、明るかったり暗かったりする星の粒を、仰向けに寝転んで手足を投げ出したまま眺める。
光の弱い星は、他の星より早く消えてしまうんだろうか。跡形もなく宇宙の塵になって燃え尽きて……そこにあった事すら、存在した事すら誰にも気付かれずに、消えてしまうんだろうか。
はじめから煌々と輝ける訳じゃない。それができるヤツもいるだろうけど。
ピカピカに光る事を目指して、地道に己を磨いて、やっと輝けるヤツもいる。
どんなに擦っても、不要な部分を削り取っても……光るどころか、ただの屑となるヤツもいる。
星は、燃えている。ある意味、自ら光っている。その温度の違いで、俺達の目には赤く見えたり青く見えたり。ほとんどは白く見えたりする。
月は太陽の光を反射して光る。
地球は……見る側が地球にいる限り、どんな風に光ってるかなんかわからない。
わかるのは、周囲の視線と自分の限界だけ。
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