八柱の家

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「わたしは人柱にされたのですね。けれども、髪は女の命。最期くらいは美しく死にたかった・・・それすらゆるされないとは、何と理不尽な。恨みまするううう・・・」  おかよは泣き声を響かせながら、土壁の奥に塗りこめられていったそうな。  平三郎はのちに、井戸に転落して死亡したという。その井戸は、なぜか今も市役所の裏に残存している。  それからは、村の復興は順調に進み、昭和13年になると現在の八柱市が誕生した。  
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