第1章

3/4
前へ
/4ページ
次へ
幸いと言っていいのか、努力の賜物と言うか、俺は取り締まる側の人間だ。 俺は佐久間 悠斗(サクマ ユウト)25歳。取り締まる側になる為に中学の頃から地道に勉強してきた。目標は特別情報機関の更に奥にある特殊部隊に所属する為の国家資格。この資格は18歳から受験可能だ。高校3年の冬に見事、この資格を手にした。学歴社会の為、やむを得ず大学に進学し卒業してすぐに念願の特別情報機関に就職が決まった。 それから、通常業務を経て、待ちに待った特殊部隊の一員になれたんだ。ここまでは資格試験の情報として認定証発行の一覧に載っているが、俺は初めから公表されていない秘密情報機関が存在する事を知っていた。 特殊部隊から更に奥にある秘密情報機関の一員となれたのは1年後の事で、今は隠密行動が当たり前になっている。 そして、今、担当しているのが、世間で恐れられている認定証の発行だ。 メンバーは6人。2人で行動するシステムだ。3組に別れて取り締まるルートを回る。 俺の相棒は、松林 光希(マツバヤシ コウキ)25歳。俺と同期で、更に同じ年という事もありプライベートでも仲がいい。サク、マツと呼び合う。
/4ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加