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今日はとっても綺麗な満月。
そんな日はふと、彼のことを思い出す。
彼は4年前に死んでしまった。生まれた頃から一緒にいた、ウサギである。
私は彼の死に、立ち会えなかった。あと少し早かったらと思うと、苦しくてたまらない。
最期の時が近づいてるのは、わかっていたから、そばにいたかった。
だけど、私は学生だった。休むのは両親が許してくれなかった。私たちがいるから、大丈夫だと言っていた。
うしろ髪ひかれたが、仕方がなかった。
だけど、彼は、
私を待たずに逝ってしまった。
私は、泣いて泣いて泣いて泣いて泣き疲れた。
彼の最期に立ち会いたかった。
今までの感謝の気持ちを伝えたかった。
願わくば、これからも一緒にいたかった。
両親の話だと、静かに眠るような最期だったらしい。
彼は、幸せだったろうか?
それは、彼しかわからないだろう。でも、私は彼のおかげで幸せだった。
今日は、綺麗な満月。
きっとこんな日は、彼はお月様で餅をついているだろう。
月に向かって、想いよ、届け。
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