全知全能の将棋計算マシン

3/4
0人が本棚に入れています
本棚に追加
/4ページ
 コンピューターが、先攻後攻を決めるルーレットを開始した。  “プルルルルルルルルルル…  ”  という電子音が鳴りだし、画面には“先攻”と“後攻”の文字が交互に高速で表示される。  やがて電子音と交互に表示される文字の間隔が、徐々に遅く成って来る。  そして、その間隔が長くなって止まりそうになる。いよいよ、どちらかが先攻か決まるようだった。 “ポーーーーン!”  という電子音と共に、こちらの画面には「後攻」の文字が表示されていた。 「後攻か、まぁ良いだろう。どっちにしても直ぐに勝てるからな。行け!コンピューター!!」  博士はそう叫ぶと、試合に向けて気合十分である。 「コレヨリ、タイセンヲ、ハジメマス」  ゲームの音声が、ゲーム開始を宣言する。  と同時に、A・Iコンピューターが音声を発し始めた。
/4ページ

最初のコメントを投稿しよう!