警視庁第十九課 『ニート殺害事件』

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「もしかして、結婚後は小暮さんと暮らすことになっていたんですか」  遊星は澪に尋ねる。すると、彼女は首を振った。 「これは、違うんです。ダンボールに入っているのはネットで買った物で、確か、一昨日の四時半ぐらいに届いたものです」  湊人と遊星ははっとする。澪の言うとおり、ダンボールにはご丁寧に時間まで記入された伝票が貼られていた。  だとすれば、彼女に享也を殺害する事は不可能だ。彼女が住むアパートは、享也の自宅からどうやっても五十分かかる。  つまり、この人に小暮享也は殺せない。
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