警視庁第十九課 『ニート殺害事件』

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 『ホストクラブ フォルティッシモ』に着くと、遊星は顔をしかめた。 「こんなところに入るの……」  遊星は、こういった場所が嫌いなのである。 「嫌なら、いいんだぞ」  遊星は首を横に振る。 「これも仕事だからね」  湊人は頷いて、店内に足を踏み入れた。遊星も、背筋を伸ばして後に続いた。 「いらっしゃいませ、お客、様」  出迎えたホストは、湊人と遊星が出した警察手帳を凝視し、次いで口をぱくぱくさせた。 「こんにちは、この人居るかな」 「し、知りません、こんな人」  湊人が写真を見せると、ホストは明らかにうろたえた。  湊人は面白いので、もう少し脅してみることにした。 「お兄さん。もしあなたが言わないのなら、この店許可受けてないみたいだから摘発できるけど、どうだい」  するとどうだ。ホストは震えながら、こちらへと湊人たちを誘導した。
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