警視庁第十九課 『ニート殺害事件』

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 十九課に戻ると、翔大が椅子に座って待っていた。 「おかえり。無事解決したようやな」 「誰かさんのおかげで、時間を短縮できたからな」  湊人の言葉に翔大は短く笑った。 「さて、ここで湊人に報告しなあかんことがあるんやけど」  翔大は、折りたたんだ一枚の紙を湊人に投げてよこした。 「これは?」 「読んでみ。面白いことが書かれてる」  湊人は渋々、紙を開いた。そして、目を見張った。そこに書かれてあったのは、 「『”犯罪脚本家”の復活』、だと」 「らしいな。大阪で被害が出た。その手口が亜土に似ているっちゅうんで、亜土が復活したってネットで話題や。今回の事件で中井に拳銃を渡したのも、恐らく亜土やろうな」
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