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「・・・分かりました。こんな無能な私で良ければ。」
不安になる私の顔を見て、神様はニコッと笑った。
「貴方じゃないとダメなんです。だから・・・お願いを聞いてくれて嬉しいです。」
そんな今にも泣きそうな目を見てしまったら、断れない。それに、私に頼み事をしてきた人だ。(人なのか?)
私はさっき・・・生きたいと言った。
だから、断る理由なんて何処にもない。
私は神様の目を見て、力強く頷いた。
「この時代で生きるよりはそっちの方が面白そう。それに、世界が変われば・・・・・・」
私はそこで言葉を止めた。神様はそれを聞く訳でもなくお礼を言ってきた。
「ありがとう。貴方は優しい方ですね。」
と、私にほほ笑みかけた。その表情を見て、私は少し顔を赤らめた。
「生き返らせるのは、いいのですが・・・。貴方に死んでしまわれては困るのです。なので、本当に申し訳無いんですが、貴方には、吸血鬼として生きてもらいます。」
「別にいいですよ。吸血鬼ですね・・・吸血鬼・・・・・・吸血鬼・・・・・・。え?」
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