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「朔夜と白夜の話し声は貴方にしか聞こえません。」
そりゃあそうでしょ、と思いながらも神様の話を聞いた。
「そして、剣術は少し出来るようですが、吸血鬼なので身体能力に優れています。軽くジャンプするだけでも結構飛べたりしますし、地面から屋根など、少し距離があっても大丈夫ですよ。」
吸血鬼ってそんなに凄いんだ・・・。と、自分でも驚くほど納得してしまう。
「そういえば、吸血鬼って太陽の光浴びたら灰になるとか・・・。」
童話の中の吸血鬼はニンニクや太陽光で灰になって消えてしまう。
それを言えば夜にしか活動できないということになる。
「ああ、それは童話の中の話なので言わば迷信。本当ではありません。まぁ、夜の方が力が発揮されるということではありますが。特に問題ではないですよ?」
と、丁寧に説明をしてくれる。
他に質問は?と言われたので少し気になっていたことを話す。
「あの、私・・・幕末の事はあんまり知らないんですが・・・」
これは一番アウトなやつだと自分でも思っていた。全く幕末のことを知らない。なのに幕末にターイムスリーップ!してしまうのだから。
「それなら、朔夜と白夜がその人物の事などしっかりと教えてくれますよ。」
「・・・そうなの?」
そう聞くと二人は、返事をした。なんと私には頼もしい人達(刀)なのでしょうか!!
「・・・さて、そろそろ時間ですかね。最後にこれもお渡しします。」
と、手渡されたのは小さな巾着袋だった。中を開けてみるが何も入っていない
「その中にはお金が入っています。貴方が欲しい金額を頭に思い浮かべれば、その中にお金が入る仕組みになっています。」
なんと活気的なアイテムなのだろうか。思わず見とれてしまう。
「本来の姿や、力を使うときには目の色が変わりますのでお気を付けて。ご武運をお祈りしています。あなたが来てくれて本当に心強い限りです。」
「いえこちらこそ。人生を、やり直した気で行ってきます。」
神様は優しく微笑み頷いた。そして、何かを唱え始めた。
その後、私の意識は暗闇に消えた。
これが、私の戦いの第一歩だった。
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