第7話 試す事

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第7話 試す事

今日は日曜日。 俺は朝の5時から起きていた。 なぜ、こんな早起きをしているかと言うと、ついちゃんの事だ。 この前の会話は、明らかおかしい。 今考え直して見たら、不自然な事は沢山あった。 電源が切れてるのがわかったこと。 着信音のこと。 何回着信が鳴ったかってこと。 特に着信音は、俺の音は珍しいはずだ。 こんな怖い音を、着信音にしてる人は珍しい、って悠真によく言われていた。 なのになんでわかったんだ? ……わからない。 昨日から考えているが、何度考えてもわからなかった。 なので、試してみる事にした。 ついちゃんは8回鳴るまでに取れと言った。 なので、今日鳴る電話は、9回目で取ろうと思う。 そう思って、いつ掛かってきてもいいように早起きしたのだ。 ブー! ブー! ブー! きた…ついちゃんだ。 4…5…6…7…8……9! 「も、もしもし?」 返事がない。 前と同じだ。 それで画面を見た。 ついちゃん 通話時間0:06。 これも前と同じなら9で切れるはずだ…。 ぼそぼそ…。 んっ? 今なんか喋ったぞ? ぷつ。ツーツーツー。 ついちゃん 通話時間0:09。 聞き取れなかった…でも今日は家だから携帯を耳から離していても、音が聞こえたのか? 前回が、本当に12回鳴ってたのであれば0:12で、電話が切れたことになる。 今回は9回鳴った。 だから0:09なのか? でもちゃんと耳に当てとくべきだったか…。 でも本題はここからだ。 これで何かが起これば、ついちゃんの言うおしおきになる。 何も起こらないよう、ベットの上でじっとしていた。 ………1時間経ったが、何も起こらない。 やはり気にしすぎか? そう思って立ち上がろうと、ベットから足を下ろして、立ったその時だった。 足に力が入らない!? 起き上がった体は、足で支える事が出来ず、そのまま前に倒れこむ。 手で支えるしか…手が動か…ごすっ。
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