夜中のメール

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私たちが作業を終えたのは窓の外の景色が白んできた頃だった。 顔も髪も乾燥し、女としてはかなり危険なレベルにあることを察知する。 しかし、それを気にするのもほんの一瞬のこと。 意識が混濁するという感覚に近く、極度の眠気と疲労でめまいがする。 「お前、少しでも寝て来いよ」 私を気遣う眞辺の顔もさすがに疲れた表情だった。 「眞辺の方が疲れてるでしょ」 「俺はここで寝るし」 眞辺はそういうと、プリンターの脇に折りたたんである段ボールを何枚か引っ張り出し、床に広げて寝ころんだ。
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