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「え?」と、小さくこぼれる。
「私が眞辺の担当……。そうだっけ?」
静かに睨み返されたので「だったよね」と、うなずいた。
「ってことは、この倉田さんて人、眞辺のデザインを気に入ってくれたってことでしょ?」
「さあ」
「さあ、じゃないでしょ! これってすごいことじゃない! ほんとに四葉から仕事、来るかもよ? 『また改めて連絡させていただきます』だって。明日かな? あ、もう今日だよね!」
「何だよ、急にそのテンション。そんなに四葉と仕事したいのかよ?」
「したいよ! だってすごいじゃない! 四葉と、っていうより、誰かが眞辺のデザインを気に入ってくれたんだからうれしいの。眞辺担当の私としてはね」
眞辺の言う通り、真夜中だというのに妙に興奮してしまった。
しかし、私はこの時、本当に胸が高鳴るほどの期待感を膨らませていた。
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