夜中のメール

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「逃げてない。今はそれを優先してほしいだけ。一応今は眞辺の仕事の管理は私だからね。それにそれが終わったって次があるんだから。それがまた前倒しにでもなったらホント、帰れなくなるかもよ」 「俺はお前とだったら帰れなくてもいいけど?」 「何言ってるのよ? 私はこんなとこで、嫌」 「こんなとこ? 別のとこならいいってこと?」 「……バカじゃないの? しつこい」 私は彼の斜めの向かいの自分の席に座り、わざとモニターの陰になるように椅子の位置を少しずらした。 「お前が先に逃げるからだろ? ちゃんと教えてくれなきゃ、やらねーとか言ったら?」 マウスと違ってペンタブは使用中もほとんど音がしないので彼の手が動いているのか止まっているのかはわからない。 だけど私は慌てたりしない。 「眞辺はそんなことで仕事止めたりしないもーん」
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