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私の問いかけに、眞辺は少し沈黙した。
「どう思うかって……むかつく」
「むかつく? なんで?」
その答えは想像していなかった。
思わず顔を上げて眞辺を見ると、
「……なんでも」
という不機嫌そうな言葉が返ってきた。
「何が気に入らないのよ?」
眞辺の返事に納得できず、問いただした。
すると、眞辺は何かを言いかけたが、結局最後は「さぁな」と、言葉を濁してしまった。
もちろん、納得のいかない私は鼻から大きく息を吸い込み、さらなる追求を試みようとしたが、眞辺に先手を取られた。
「んで、実家は? どうせまともに帰ってないんだろ? 今から連絡したって、別に怒りゃしねぇだろ」
話の腰を折られ、さらに話題を実家に戻された私は一気に気持ちが沈んだ。
「それは……そうかもしれないけど……今日はやっぱり、やめとく」
私は窓の外を見ながら、ぼそぼそと返事をした。
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