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再び訪れる沈黙は
私のせいじゃない。
私はその沈黙の中で考え込んでいた。
どうしてこんなにモヤモヤするのだろう。
眞辺が誰とどこで何をしようと私には関係がないはずだ。
興味もなかったし、知らなくてよかった。
知りたくもなかったことなのだ。
だから逆に、こうして知ってしまったことに困惑しているのだろうか……。
考えてはみたものの、もやもやした気持ちの原因はわからなかった。
私は落ち着かない手のひらで自分の頬を撫でながら、なんとか平常心を保って続けた。
「必ず連絡するようにって……言ってたから、ちゃんと連絡してよね。……私が伝えてないと思われるから」
嬉しくないことに
名前まで覚えられてしまったから。
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