484人が本棚に入れています
本棚に追加
「私ね……。実はまだ銀行に辞めるって言ってないの」
「え!?」
私は思わず声をあげた。
「どうしても……あきらめきれなくて」
優香が肩をすくめて笑った。
「そうだったんだぁ……。言ってよ、優香」
私がが天を仰ぐと、「ごめん」と優香が謝る。
そして、ミルクティーのカップを持ち上げてぽつりと呟いた。
「私……これからどうなっちゃうんだろな。いろんな人にいろいろ言われるんだろうね。ちょっと怖い」
「でも、優香の人生だもん。後悔してほしくない。私にできることがあったらなんでも言って」
私は自分の気を引き締めて言った。
最初のコメントを投稿しよう!