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「……で、今度は美尋の番だね」
二人でパスタを注文した後、自分のことについて気持ちがすっきりしたのか、優香は別人のように目を輝かせてテーブルに身を乗り出した。
「相談て……もしかして、例のデザイナーさんのこと?」
「違うよ」
私が目を伏せると、優香は意外そうな顔をした。
「え? 違うの? じゃあ何なの?」
すっかり元気を取り戻した優香に安堵しつつも、元気になった彼女に押され気味で今度は私の方がたじたじになる。
「実はね……」
私は優香の勢いに押されながら、倉田さんのことを話し始めた。
プライベートで会いたいという誘いを受けているところまで話すと、優香は「なるほど……」と大きく頷いた。
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