親友の告白

23/31
前へ
/31ページ
次へ
ランチを終えた私たちは喫茶店を出て 「さて……どうしようか」 と、足を止めた。 優香の話を聞いた後では、このまま解散かと思っていたけれど、 優香が何かを思い出したように明るく声をあげた。 「ねえ、スカーフ、見ていい?」 「スカーフ?」 「うん、美尋みたいにかっこいいスカーフ。思い切って買ってみようかな」 「いいね。私も新しいの買おうかな。秋っぽいのたくさん出てるかも」 私たちは会話の途中でもう歩き出していた。 再びファッションフロアに戻り、売り場を見つけると二人で駆け寄った。 さすが、デパートの品揃えは完璧だ。 「すごーい。こんなにたくさん。結構、いい値段だし」 優香は並んでいるスカーフを見渡し、そのうちディスプレイしてあるスカーフの値札を覗いて言った。
/31ページ

最初のコメントを投稿しよう!

484人が本棚に入れています
本棚に追加